【育児書レビュー】合格する親子のすごい勉強 松本亘正 著

 10歳という年齢を軸に、親の子供に対する接し方や具体的な勉強法などが詳しく解説されています。幼児教育というよりは中学受験により特化した内容になっていますが、いずれ受験という試練に立ち向かわなければいけない子供たちとの関わり方を早いうちから知っておくことに損はありません。特別に何かすごい勉強をするのではない、という事はこの本を読めば明らかです。

どんな大人になって欲しいか?

 どんな大人になって欲しいかで、家庭内の教育方針を決めるという事です。受験となるとつい目の前の合格が目標となってしまいますが、それは社会に出ていくための通過点でしかないということ。家庭内(夫婦間)で教育方針を統一させることで、子供に対する接し方にバラつきがなくなり、子供も納得感がある環境下で前に進むことができます。

 また親の理想や思いだけで方針を決めるのではなく、子供の性格を見極めたうえで方針を決定し、受験校選び等に反映していくのが大切です。これは至極真っ当なことを言っているのですが、とても難しく何が正解かは子供が大人になっても分かりません。子供の成長と共に、性格や行動パターンは変わっていくものだと個人的には思っています。子供の性格を見極める、この正解のない問いに様々な角度からアプローチを掛け続けることが親の責務であり、その頭の片隅にゴール(方針)を意識させておくことが大切だと理解しました。

得意科目を伸ばす

 模試やテストの結果を見て、どうしても悪かった科目に目が行きがち。でもちょっと待って、最も良かった科目をもっと伸ばしても良いんじゃない?ということです。得意科目を作り伸ばすことで自信につながり、結果的に苦手科目の底上げやリカバリーにつながる。苦手科目を平均に押し上げる、ことに偏ってしまうと得意であったはずの科目もズルズルと引きずられ結果的には全体が押し下がる傾向にあるようです。得意科目は2番目に勉強させ、最初に苦手科目をやらせる。早く好きな科目をやりたい、という意欲を掻き立てつつ集中させる、など勉強法のコツも満載です。
 基礎が重要、と頭では分かっていても受験という壁を前にどうしてもレベルの高い問題をすぐに解かせがち。これは逆効果であり特に苦手科目であれば、解答を導くのに時間が掛かり得意科目に掛ける時間も削られる、という悪循環を生みだしてしまうのです。これは簡単すぎるのでは?ぐらいの問題から始めましょう、というものです。

 「大学への数学」のハイレベルなものを買って、結局やり切れず時間を無駄にした受験生の頃の記憶が蘇ってきました。。。

塾なしで難関中学校に合格

 これは相当難しいこと、とはっきり書かれています。
どんな大人になって欲しい?が重要と説きながらも結局難関校合格がゴールですか、と思う方もいらっしゃるかと思います。ゴールに向かう過程で、受験も一つの大きな変化点、と考えて挑戦するのは良いことだと個人的には思っています。もちろん本人の意思を尊重して。

 小学生4年生から本格的に目指し始める子が多い中で、自宅学習のみ、短期での集中講座のみ、などで乗り切るのは親の徹底管理・勉強とそれを受入れる子供の体制が必要です。いわば、親が塾の肩代わりをする訳で並大抵のことではありません。任せきりが良いとは思いませんが、家庭として塾とどう関わっていくのかについて意見を持っておくことが重要であると理解しました。

 算数で差が出る?塾の掛け持ち、塾選び等々、受験準備が本格始動する前に一読しておくべき本だと思います。またお子さんがまだ小さくても、中学受験いずれするのかな?と漠然とした未来を思い描いている親御さんにも、最近の中学受験の傾向を踏まえたうえで日常に取り入れるべきヒントが沢山載っていますので、とても参考になると思います。

詳細はコチラから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です